この間、幼児がエスカレーターに指を挟まれて大怪我をするという事故があった。
そのとき、エスカレーターの安全性というものが大きく取り上げられていた。
子どもの指が挟まるような構造に問題があるということだった。
また、その前には、幼児が滑り台の階段から落ちて、下にあったコンクリート部分に頭を打ち、大怪我をしたという事故が取り上げられていた。そこに硬いコンクリートがあるのがいけないということだった。
また、さらに別の事件では、幼稚園の送迎バスが発車したときに、幼児を轢いてしまったという悲惨な事故があった。発車するときにバスの周囲をしっかり確認したのかということで、運転手さんが、罪に問われていた。
これは、エスカレーターが問題でしょうか?
赤ちゃんがどうして1人でエスカレーターのそばにいたんでしょうか。
エスカレーターに乗るときは、親が手をつないで乗るように注意されています。万が一幼児が転びそうになっても、手をつないでいれば地面に指をつくことはないでしょう。エスカレーターはもともと危険なものですから、親は子どもに注意を払っているべきです。
滑り台に幼児が上っていくときはどうでしょうか。1~2歳の子が高いところに上るときには、万が一足を踏み外したりすることを考え、大人がそばで待機して手を添えるなどしているのが普通でしょう。そんな小さい子をひとりで滑り台で遊ばせて、親が離れた場所にいるというのが不思議です。
幼稚園の送迎バス。上の子をバスに乗せている間に、下の子がどこに行ったか親が見ていなかったというのも、親に責任はないのでしょうか。
運転手さんが確認できるのは限界があると思います。
不幸な出来事に親御さんも自分を責め、心を痛めていると思います。
だから、どこのテレビ局でも誰のコメントでも、報道の中で、親御さんを責める言葉はいっさいありません。
でも、別のものを責めるのは筋違いではないでしょうか。
本当は親に注意を喚起するのが一番重要なことだと思います。
物が安全になれば、親は幼児を放置していていいというものではないと思います。